ヴィンランド・サガ

原作の漫画の方ではなく、アニメの方(シーズン1)を視聴。

 

これは1000年頃のバイキングを描いた作品。

 

暴力描写が多々あるので、年齢制限があるので注意。ベルセルクぐらいの勢いで人が死にまくる。弱き者は有無を言わせずに制圧されてしまう、完全な弱肉強食の世界のため、そういうものであることを割り切って見ることができる人のみ、視聴が望ましい。万人受けはしない。

 

その前提でのレビューになるが、個人的には「いぶし銀のシブい作品」という印象。派手さはなく、ミーハー路線ではない。ズーンと重い作品だが、いろいろと感じて考えるところがあった。

 

この作品は、トルフィンを主人公として視聴すると、なんとも後味が良くない。シーズン1終了までは、アシェラッドを主人公として視聴する方が良い。

以下ネタバレ含む。

 

●復讐というテーマ

俺は今まで、何があっても、復讐というものは必ず果たすべきものだ。という考えがあったが、この作品を見ていて、ちょっとこれに縛られるのはどうかなと感じた。もちろん、仇が憎いことは間違いないだろうけれど。

 

この作品では仇に返り討ちされても、とどめは刺されないため、エンドレスのスパイラルに陥っているからというのもあるけれど。

 

でも光市母子殺人事件や、池袋暴走殺人事件の遺族であったなら、犯人の死が訪れない限り心が晴れることはないだろうとは思うし、何がいいのかはよくわからなくなってしまった。

 

戦場での生死は後に引っ張らない方がいいというのはわかったが、そうでないものについてはどうなのだろうか。

 

原則としては、そういうものに巻き込まれないように、可能な限り平和に暮らすしかないということに尽きるけれど。答えは出ないな。

 

●映像美について

 

これは文句ない。スゲーきれい。
自然の描写というのは結構難しいと思う。
特に現実にあるような世界の描写のため、なかなか大変だとは思うが、よく作ってあると思った。

 

●アシェラッドの最期について

 

最期に自分の美学を貫き、故郷を護るためのベストな方法を選択した。これは圧巻だった。王子の重臣を暗殺したことも告げたうえで、王子の覚醒を図ったあたり、マジで帝王学をわかっているなという感じだ。

 

こういうのを鑑みると、トルフィンは取るに足らない小物に過ぎない。

トルティが、アシェラッドに引導を渡すのを王子本人にさせるあたりも粋だと思った。

シーズン1の最終回にはすべてが凝縮されていてスゲーと思った。ライトな感覚で楽しめる作品ではなく、めちゃくちゃ重い。

 

●導入について

 

これは序盤は少々眠くなる。
重い話のため、尻上がりのスタートになることは間違いない。

最初の数話を、嫌にならずに視聴できれば、一気に中毒性が上がる作品だと思う。

 

トルティが出てきてから、あのめちゃくちゃなキャラの個性がクソ暗いストーリーを、少しだけポップにしてくれるなとは思った。

 

あと、シーズン1の前半のOPの曲は暗すぎる。
後半のOPはイイ感じで、ワクワクするんだけど、前半はきつい。

 

総括すると、シブいけど、素晴らしい作品だから、シーズン1は見る価値がある。以上。